ファンダメンタルズについて
ファンダメンタルズに詳しくない、という人がいる。この発言は、結構ゾッとする。
というのも詳しくないから、ということではなく、自身が投資家タイプであると勘違いしている気がして。そもそもファンダメンタルズとは「総合的な解釈」的な意味なので、ニュースに詳しいかどうかを指した言葉ですらない。
まず、FXをしている人で投資家はかなり少ないんです。
それはFXが投機であるとかそういう話じゃなくて、【投資家は今後に投資する】のに対して、【トレーダーは自分の利益になる方を取る】という根本的な違いがある。今後10年上昇する銘柄があったとしても、明日下降するのであれば明日ショート(SELL)をするのがトレーダーということ。つまり、情報は多いに越したことはないが、選び抜いた情報で方向あてゲームをクリアできるのであればそれでいいのがトレーダーである。
直近の利益の方を策定するにはもちろん世界情勢や政治経済があれば鬼に金棒ではあるが、それ以上に需給や出来高という人の売買を見切る必要が大きくなる。
ツッコミどころや細かい点は置いといて、政治経済は大事だが、【それを受けてトレーダーはどういうトレードを行うか】が大事である。内容よりも目的があって相場が動いているかを判別することが何より大事です。
僕は年単位でいまのところ勝ち続けているのだけど、世界情勢は詳しくない。経済についても語れないし、その辺の中学生よりたぶん地理もわからない。何が言いたいのかと言えば【政治経済に関して詳しくない=ファンダメンタルが全くダメ】ということではない点。
そんな僕が、初心者もできるニュースを取り入れたファンダメンタルズトレードを行える基本の一歩として、『テーマトレンド』を勉強会で推しています。
では、詳しい内容に入ります。
「相場に」対してトレードしている。
例えば、小さな子供に「かわいい女の子の人形」をプレゼントするとします。
男の子:喜ぶ可能性もあるが、人による場合が多い(ランダム要素が強い)
女の子:かわいい人形を喜ぶ傾向そのものはある。
すっげー的を得ていないわかりにくい例えで申し訳ないです。。(ブログ歴1年でこんなんじゃだめですね。。笑)
つまり、何をするにしても対象が何なのかが重要ということをここで書きたかったわけです。本質的な話ですが「順張りや逆張りをするのは相場に」ですよね? なのにオシレーターや理論に対してしていても相場で勝てなくて当然、という話で、「どんな相場であるか」が全てだと僕は思うんです。
●「どんな相場」とは???
結論から入ります。
チャートの動きを「何か原因があるか」と「特に原因がない」に分けるんです。これだけで立派なファンダメンタルズトレードの一歩になると断言できます。
●原因がある(考えられる)場合
例えば、コロナ禍でマスクの生産が追い付かずに、一時期転売屋が定価よりはるかに高い金額で出品していたのは記憶に新しいと思います。その後、多数参画後に生産が追いつき、転売ヤーが悲鳴を上げる「価格崩壊」が起きましたね。(内容はSwitchのものですが参考になる記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/c971f708dda55ae6cea84d7f9834b416a892a606)
安かったはずのマスクが、3万円とかしましたもんね。僕も、ひと箱3000円くらいで購入した記憶があります。
参考記事にもある通りいつか相場が戻るはずと信じて強気の値段設定で出品し続けていたが、部屋には生活に支障が出るほど「在庫」の段ボール箱が積み重なっているひともいるんだとか。でも、いまコンビニとかで数百円で買えるものをわざわざネットで3万円とかで買う人いないですよね。
ということは「価格は、何らかの情報を得て適正価格へ向かう」習性があるということです。
繰り返すようですが、
コロナ禍で3万円に高騰したマスクがいまは誰でも数百円で買えるのであれば、数百円が相場の価格ですよね?
これが「反発して、今2万円なんだよ~!」「ダブルボトムで反発して価格が上がったんだ~!」「マルチタイム分析で5分足で包み足出たから価格上がるよ~!」って言ったら、マジ意味わかんなくないですか???笑
つまり、チャートとは価格の推移以上の何物でもないわけで、価格に”反発”なんてものはないんですよ。
もちろん、反発するように見える現象は相場にはあります。でも、それを反発と捉えると欲が出たらそこ狙いたくなるわけで、そもそも抑えるべき反発が存在しないなら本末転倒になるわけです。(何言ってんのかわからないような文ですがこれが伝えたい内容です。
どうでしょうか。本質的にはチャートパターン、プライスアクション、手法、ハーモニックパターン、聖杯と言っている行為が、まったくもって意味不明なことということがわかったでしょうか。。
「いやそれで勝ててるよ!」という人はそもそもロングかショートで期待値50%なのを忘れてそう。。あとはロットが大したことなければ担がれても戻りまで待てるとか、その他要因で勝てているのも気づいてなさそう。。
この暴落は、「需給改善による適正価格に戻る」という要因で価格が下りていく、という原因がある動きです。
この場合、優位性は「需給改善で適正価格までは落ちる」わけですから、例えば2万円だったとしてもロング=BUYの理由にはなりませんね。
では、もうひとつ今度は実際のチャートで見てみます。
これはドル円の日足で2020年3月前後の「コロナ真っただ中」のチャートです。※チャート上下の線は”いるかホテル”チャネルインジケーター。
●実際のチャート
原因、その戻り、その後の推移を見てみると
もちろん僕はアナリストではないし、もっと必要な説明があるのもわかりますが、ここではとにかく「理由」があって動いている相場であることだけを視認ください。言うまでもないことも承知の上です。
上記の画像は日足の大きな動きですが、普段、長期を除くトレーダーは数時間~数日の推移をみるわけです。
●原因がない(考えらない)場合
画面右側が結構暴落していますね。
このあと、上がると思いますか?下がると思いますか?
しばらくレンジのように見える期間があります。白のエリアはこれから先になりますが、それ以前の状態は流れが平行なので、何もないならまだ平行な流れ=適正価格帯=本質的価格である可能性があります。それであれば、反発に見える現象が起き、乖離を埋める優位性が可能性の一つとして考えられます。
このように、政治経済に詳しくなくても何か理由があるか/無いかでファンダメンタルズトレードの一環が可能になります。要は、内容ではなく、政治経済の有無で行うトレードが僕のトレードの根底部分です。
●テーマトレンドとはつまり!
テーマトレンドとは、【政治経済など動く要件がある場合、適正に向かって価格が進んでいる可能性のあるチャートの動き】を定義しています。
ちなみに、トレンドとの違いですが、僕は勉強会では度々トレンド=レンジと表現しています。というのも、ぶっちゃけたまたま偏った大きな売買があったとして、5分足で見たらトレンドで1時間足で見たらレンジって、ぶっちゃけどっちも見てるものは変わらないので言葉に振り回されているだけに思うんです。
そんな一瞬の出来事は年足からみたらどれもレンジみたいなものですので。視点の違いで呼び名が変わっただけかと思うところです。
なので、名称が似ててややこしいのですが、トレード前に政治的要件を入念に確認して考え、【テーマのあるトレンド】か【特に何もないレンジ】かに分類するだけで、フォローすべき方向が逆なのか順張りなのか長いのか短いのかある程度優位性を確認することができるんじゃないか、という概念でした。
では、最後に実際にテーマがあるかを考える方法を確認していきます。