【解説】いるかホテルで「流れ」を可視化する

いつもありがとうございます。
トレーダーの春野ゆきです(@y_fractal)


今回は僕が制作したオリジナルのPC版MT4カスタムインジケーター『いるかホテル』についてまとめた記事です。

インジケーターの解説だけではなく、チャート分析において最も大事な要素である「流れ」と「中央値」についても書いています。いるかホテルチャネルを通じて、トレードの本質的部分や優位性の考え方の参考にぜひ!


では、少し長めな前置き解説からはじめます。

この記事のポイント
  • 負ける「リペイント現象」
  • ビギナーズラックの仕組みを理解する
  • いるかホテルチャネルを使った事例
いるかホテルを持っていない人でも、使える情報満載です☆

「いるかホテル」概要

『いるかホテル』はPC版MT4専用のカスタムインジケーターです。メインチャートのローソク足上下に表示されている【白い線、および青と赤の僅差線】です。


見た目は、巷で「有名な某FX最強の●ツール」と似たインジケーターとなっていますが、もちろん全くの別物で、元プログラムは海外の著作権フリーのフリーファイルを参考に、使用目的に合わせて作り替えたものオリジナルインジケーターになっております。



さて。このインジケーターは【当たったら反発する!】という使い方はできません。その様に見えることもしばしばありますが、できません。
そのような使い方は負けトレーダー特有思考で、少しの間勝ち続けることができるかもしれませんが、最終的にはロスカット一直線でしょう。そもそもインジケーターに沿ってチャートは動かないわけで、そんな当たり前な事を失念しているようでは負けるべくして負けて当然ですね!

ということで、この記事でいるかホテルチャネルを通じて【インジケーターそのものというよりも、流れを読み取ることで得られるトレードの優位性】について、しっかり吸収していってください。有料インジケーターとか、サロンとか、安易に入ってる場合じゃないんだぜ!

ネーミングの理由

村上春樹氏の著書「ダンス・ダンス・ダンス」にて主人公が物語のキーマンになる”ユキ”が【いるかホテル】という場所で出会うわけですが、このFX界隈で少しでも再現性のある情報を発信する活動をしている僕(春野ゆき)が、苦戦しているトレーダーさんにお力になれる出会いきっかけの一つになればいいなと思って命名しました。まぁ、後付けですけどね。

知っておいてほしい「リペイント現象」

インジケーター、及びカスタムインジケーターには【リペイント】という現象が起こる。知っているひとは復習がてら読んでほしい。


リペイントとは、既に確定したかに思えたインジケーターはチャートの動きに追従して書き換わってしまう現象です。これはもちろんチャネルだけではなくあらゆるオシレーターも同様です。

だからMAが~RCIが~MACDが~RSIがこうなったから~~でトレードしていても、その確定した形が書き換わった時点で根拠破綻なわけでインジケータートレードは負けてしまうんですよね。一応リペイントしないインジケーターも存在します。今回「いるかホテルチャネル」を制作する際はどっちにするかは結構悩んだんですが、【リペイント有り】で今回作りました。


いやいや、リペイント無しの方が安全に取引できるやんけ!って思う人もいると思う。実際僕も勝てないときはリペイントなしのインジを買い漁っていましたしね。



でも、あたりまえですが【インジケーターに沿ってチャートは動かない】ので、リペイントしないとそれはそれでただインジケーターを貫通してチャートは過ぎていくだけですし、そもそも振り返るときに【本当にチャートに則したインジケーターの形すらわからなくなる】ので後から使えなくなくなるんです。つまり、現実に一番合った状態に書き換わってくれた方が正しい姿を観測できる。


勝てる方法は存在しません。トレーダーにできることと言えば、いいポジションでエントリー出来たらそれを適正に伸ばしていき、間違っていた場合は【どれだけ早く間違いに気づけるか】が最も重要です。つまり、最速でリペイントしたほうがリアルタイムで使えるインジケーターなんです。

チャネルを悠々超えてきたら、「これはこんな感じでリペイントするんだな」という想像をバイアスに組み込むことで【負けトレーダー特有の端っこで逆張り】を制御できるよう、いるかホテルはこんな形になりました。

もちろんここまで来たら確定でリペイント、という固定概念もなくて、柔軟に、「白の外にでたからリペイントしたら~」と想像力を補助する役割です。

知っておくべき「ビギナーズラックの仕組み」

FXでは、ビギナーズラックが起きやすい理由が明確に存在します。

この後解説していく「流れ」について、この考えは重要なので、前置き長くなっちゃいますが書いていきますね。

なんでビギナーズラックで勝てると思いますか?

いうまでもなく「自分の根拠で相場が動いているんじゃない」んだから、何回か勝てても、自分の手法なんかで勝てたわけではなく、たまたま当たってただけであって、水平線を引いて自分手法の検証して「わかってきた」「ついに完成しました」とか言っている人は相場生命末期です。


そういうひとは決まってどこかで溶かして終わり。そして調子悪いとか言い出したり、また「わかってきた」とか繰り返すように言ってる。勝率は単体のトレードじゃなくて年間の利益で図るべきで、稼げてないんならそれじゃダメって冷静に考えたら気づけるんだけどね。でも、勝てない連鎖に入ると、そんなことは気にせずインジケーターのパラメーターをいじったりサロンに入ったり。



こうした【勉強と検証を繰り返した人】と【勝てまくっちゃうビギナーズラッカー】の違いって何だと思いますか???




それは、【チャートを見てるかどうか】です。

初心者ビギナーズラッカーはチャートを見て「なんとなく上がるほう」にロングして、「なんとなく下がっているから」ショートをする。

これって、一見初心者でしかないのだけど、なによりも純粋に相場を見ているから、正しい方向感が見えていて勝ちやすいんです。これは何もおかしいことじゃなくてむしろ最も本質的なテクニカルトレードだと思うんですよね。


対して、歴だけ長くなって全然勝てていない、検証や勉強ばっかりの人って、インジケーターや手法や過去のチャートばっかり見て、【いまの相場】を見てるようで全然みてない。


どんどんチャートそのものをクリアに見なくなるって本末転倒ですよね。「いやいや見てるよ!」って言って負けている人、ダブルボトムとかマルチタイム分析とか余計なフィルターかけまくっているんです。具体的な研究論文で「ヘッド&ショルダーで勝てる」ってどこかに書いてありました?ないですよね。偶像ばっかり作ってそれでトレードしていたら負けて当然だと思うのです。


初心者がビギナーズラックで勝ったとしても「もっと稼ぎたい」と欲が暴走して、結局知識を仕入れて偶像を作ってしまう。なので、ビギナーズラックが起きても起きなくても、行き着く先はだいたい”勉強ごっこ”なのである。では余計なバイアスを取り除いて、初心者が勝ちやすい理由になっている”相場の流れ”を取り戻そうじゃないか。

バイアスが、分析の邪魔をする。

投資家は1年~10年での方向感を分析することと異なり、これからどう利益を上げるか、分析トレーダーにとって大事なのは、直近の値動きがどうなるかである。

しかし、バイアスというものはやっかいで、一度構築してしまった価値観はなかなか外せない。どうしてもヘッド&ショルダーがあれば下目線で見てしまうし、バットのハーモニックパターンを見つけたら上目線で見てしまう。いま現在勝てている僕もそれは同じです。


そのバイアスを外すためにそして今回紹介する【いるかホテルチャネル】を用いて初心者のころ大事に出来ていた「相場の流れ」をクリア見たトレードで通年成績を残してきています。この考えをパッケージ化した勉強会ではさらに異世界アラートなどを組みあわせて再現性を高めることで、他者にも結果として提供できていることから、流れの重要性は間違いないと思ってもらっていいと思います。(勉強会の人は #異世界アラート でツイートをしているのでリアルな声をいつでも見れます)

前置きが長くなったけど、流れがクリアに見えるならいるかホテルチャネルも不要なのです。でも結構難しいと思うので、バイアス突破の手段としてこのインジケーターを有意義に使いこなしてほしい。



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