現役トレーダーが解説!リスクリワードは本当に「重要」なのか

いつもありがとうございます、はるのです!

FXトレーダーの多くは、手法や他トレーダーの目線を探し、参考にします。しかし、これ自体に実は深刻な落とし穴があります。

まず、負けているトレーダーは本質的に「勝ち方がわからない」ので負けています。つまり、自分で手法や他トレーダーの目線を仕入れて入れても、「それが勝てるものなのか判断できない」んです。刺激的に思えるうまいっぽいトレーダーの投稿も、その真偽や出口までの戦略までは見えない。結論、参考にすべきレベルかどうか判断できないわけで。

そもそもトレード解説を行っていないツイートだけのトレード論とか見てる時点でまだそれすらわからない初心者未満なんですけどね。もし該当する人いるなら現状負けてると思うので、早く脱出できますように。ツイッター界隈は特に「それっぽく見えるツイート」が凄そうなトレード理論っぽく見えちゃうのでね。(ってこと書いても該当する人には確証バイアスで他人ごとに見えるから、自分だってならないと思いますが..)


ある程度手法やインジケーターで負けると、他のトレーダーのポエムは気にならなくなり「資金管理」に意識が向き始めます。しかし、これも落とし穴があって、レバレッジをかなり賭けるFXでは、資金管理レベルではまたどうにもならないわけです。そこで、損益分岐を理想論で算出したような「リスクリワードレシオ」に、至る人が多く居ます。


この記事では、主観ですが「リスクリワードって本当にいるのかどうか」を記述します。

リスクリワードは「利益と損失の割合」のことを指します。

リスクリワードとは

まず、投資界では絶対に語られる「プロスペクト理論」から。

仔細は、ネットで検索したほうが詳しく出るので興味があれば調べてもらいたいんだけど、要するに「プラスになってるときは早く利確しちゃいたい&マイナスの時はもう少し戻るまでガチホしたくなる病」の事を指します。これは、人間の心理というか脳の構造で、ぶっちゃけコントロールは極めて難しいと思います。訓練とか云々ではないので、これを直接ぶち破ってトレードするなら超スイングトレード(数年単位の保持)かEA自動売買に徹するしかないかもしれないですね。

これにより「利益が、損よりも下回る」構造になってしまっていることが、投資や投機の難易度を上げています。このプロスペクト理論こそ、デモトレードでは一切練習できない上に、収支マイナスの大きな要因になっているので、デモとリアルで結果に乖離が生まれます。なのでデモではトレードの訓練は難しいわけです。

さて、そのプロスペクト理論を突破する方法として最もそれっぽく見える宗教こそ「リスクリワードレシオ」と呼ばれているものです。

概要

リスクリワードは「利益と損失の割合」を意味します。

例えば、【利益3:損失1】であれば、3回負けても1回勝てばプラスになる、という感じの理論。要は、損を毎回細かく切って利益をその分伸ばす方法で、確かに理論通りいけば、低勝率でも勝てる。

確かにこれをみたら自分でも勝てる気がするし、凄くそれっぽく見える。でも、これを「リスク管理」を呼んで推す宗教がこの界隈にはあるようだけど、何か違和感がある。

違和感について

プロスペクト理論があるからリスクリワードを。ハイカルチャーな横文字すぎて目がチカチカするんだけど、その前に少し違和感について書こうと思う。

「リスクリワード」でトレードを組み立てるという事は、利益を多く設定して損を短くし、マイナスが既定の値幅来たらすぐ損切りをする。勝率が低くてもプラスになれるんだぜ!とドヤる宗教ではあるが、ちょっと待って欲しい。

リスクリワードで言いたいことはわかる、が、勝率を捨てる必要はねぇぞw」という事。短絡すぎないかと。なんかこれがあるから低勝率で損切りしまくっていいみたいな風潮だけど、そもそも勝率を捨てないところでリスクリワードを行えばよくね?と思うわけで、なんだか変な風潮が出回っているが、実際話がおかしい気がする。

ちゃんと振り返れば「損切りしなかったらプラスになった。その優位性もちゃんとあった。」場面があるよね。意味なく切るなら、手法は要らないし、なんか中途半端に思えます。もちろん、ガチホを推奨する意図はありません。

しかも、バイアス抜きで観察してみれば、こんな誰でも知ってるリスクリワードで「長期的に勝ってる人がそもそも少ない」んですよね。もちろんこれを取り入れて勝っている人も知っているし、後述するがこの概念自体は無駄ではないとは思うんだけどね。

確率論について

僕は頭悪いし、法学部出身の文系なのであまり確率についてあかるくもないのだけど、「リスクリワード」という理論には「理想と現実」が明確に分かれていて、その部分が確率の話だと思っています。

まず理想を話せば、利益を損失より多くトレードし続けることが出来れば、勝率が49%以下でもプラスに出来る。これはわかる。

で、現実は伴っていない。これをなぜかと考えると「そもそも為替の変動は不規則」であることに起因すると思っていて。例えば、パチプロと呼ばれる確率戦士が居るんだけど、彼らはパチンコ/スロットの期待値に対して、プラスに収束する立ち回りをして生計を立てる。今も仲のいい後輩にパチプロは居て、よく毎月プラスに出来ているなぁって感心してる。これはスロットや一部P機の設定をとりあえず無視して「台によって勝率が設定されている」からこそ、期待値が割り出せる。

つまり「確率が一定である」ことが絶対条件になるんだけど、為替は動きが不規則で値幅も少ない日もあるので、決まった期待値を考えることは極めて難しい。その根拠だが、「自分が負けてる勝率の低い手法」があるなら、本来その逆を行えば勝てるハズ。確率や期待値が正しく導けるなら、これだけで本来いいハズ。

ということは最初に書いた【利益3:損失1】であれば、3回負けても1回勝てばプラスは、実は成立しない。100回負ければ当然マイナスだし、この先も収束するであろう確認と期待値も実際は全く不透明。これがリスクリワードで負けてしまう正体だと僕は思っています。よくトレードしてる形跡の無いポエマートレーダーが、これでそれっぽく語るんだけど、ぶっちゃけなんで??って疑問に思うんですよね。

リスクリワードは「要らないのか」

結論から言えば、「最終的には組み込んでいい理論」だと思います。ただ、損小利大として杓子定規に使うってことは、要らん。

その前に

まずはリスクリワードを考える前に、一度他のページで解説した最強のFX手法について復習します。その方法は「1pipsで利確」です。

どういうことかと言えば「ほぼ1pipsくらいで利確」をすれば、以下の画像の赤枠以外なら「ぶっちゃけロングでもショートでもどこで入っても勝てる」んです。※スプレッドは一旦除く

つまり、FXで合理的に勝つなら、構造としては「利益が短いほどいい」わけです。なので、明らかに優位性のないところで利益を伸ばした「なんちゃってリスクリワード」でトレードすれば、損切りばかり増えて、勝率どころかリスクリワードレシオの対比でもプラスになりません。

要は、「リスクリワードを取り入れるにしても、勝率を無視しても、結局のところ優位性を判断する」ことは、絶対必要な構造だと思うわけです。捕らぬ狸の皮算用をしてる場合ではありません。

解決策

エントリーとエグジットは全然違うスキルという事を意識しておくといいと思います。

ひとえに手法と言っても、入り口と出口では、全く別なものです。みんな一度に色んな事しようとしますが、受験だって人科目ごとに対策して時間をかけて勉強するように、トレードもいくつかのファクターがあります。

で、リスクリワードも結局「エントリーの優位性」が必要になるので、『入口』からまずはじめましょう。僕の開催している異世界アラート勉強会でも、「入口の分析・判断技術」に全振りしている会なので、狙うべき値幅やリスクリワードは無視するように書いていて、まずプラスで終えることのみを課題としています。

参加されていない方もまずは勝てていないのであれば、優位性をひとつの時間軸で判断する目を養って、ひとつひとつプラスに丁寧にトレードしていくことから行うことをお勧めします。この段階でリスクリワードは、もってのほかです。ちなみに見る時間は1時間か4時間でいいと思います。小さい時間を見て得られるものは安心感だけですので、見ないほうが実は負けにくくなります。

リスクリワードを組み込むなら

ひとつの時間軸で勝ち癖がついてきたなら、もう細かく出金も出来るようになっている頃でしょう。間違っても半年程度では勝ち癖とは言えませんので注意してほしんですが、「出金ループし始めたら」ようやくリスクリワードもいいかもしれませんね。

お勧めの対比

出金ループを1年くらいしていると、およそ自分の勝率や収益のレンジが見えてきます。これが「リスクリワード」に必要な確率の元になります。

例えば10回勝って1回大負けするループなら、5回分くらいの利益の合算を越える含み損が見えたら、損切りを考え始めるといいと思います。その時も無意味に損切りを行うのではなく「これまで分析通り」を行ってこれ以上戻らないと思った段階で切ればOKです。対比は人によるわけです。より短絡的か、スイングよりかでそもそも考え方も変わりますしね。

最後に「そもそもおかしくない?」

さて。

ここまでリスクリワードの概要みたいなものを説明して、「まずは余計なことはしないでOK」なのでリスクリワードは負けてるうちは使わなくいい。という話を書きました。が!!!!!最後にそれを踏まえて、主観を書きますね。


おかしくないですか????」ということです。


リスクリワードは、損小利大にすることでリスクを減らすというものですよね。これ自体がおかしいことに気づきませんか?


だって、損小にするために「損を小さい段階で切る」のであれば、それによって負けが増えて勝率自体が変動するわけです。なので、元々リスクリワードで得ようとしていた勝率との期待値の元計算自体が狂うので、そもそもこれが成り立つのかすら怪しいわけなんですよね。

「そっか!利益を伸ばして、損を細かく切ればトータルで勝てる!!!!」ってそもそもおかしいんです。普通に考えればわかりますが。なので、無駄ではないしプラスに働くこともあるだろうけど、額面通りの使い方ではそもそも思考不足な理論だと思います。

以上!

基本的にはリスクリワードをただ対比でもって、損切りを行うのは砂上の楼閣であると言えるのではないでしょうか。

異世界アラート勉強会の方は、苦戦中の方もいると思いますが、そもそも加入前と圧倒的に勝率は向上していると思いますあとはしっかりテーマ性をVIXや金利中心で確認し、突発性(コロナもそうですが、テロや災害)も注意して、テーマトレンド/パラボラ/リバダイを用いれば入り口も出口もおおよそ見立てが出来れば、時の運もありますが、出金ループも現実的なラインになると思います。繰り返しますが、これは「勝率の向上」があってのことなので、結局のところ、勝率も重要なボーダーライン要素ではありますね。

あとは、資金が伸びてきたら、守るために「リスクリワードを多少含み損に重ねて考える」と、うまく立ち回れるのではないでしょうか。

とにかく、まだ負けている人は、余計なこと(リスクリワード)はするな、です。それより大事なこといっぱいありますので。

リスクリワードは「資金を守る手段」。資金がまだ伸びていないなら、これだけ取り入れてもプラスに転じるのは難しいのではないでしょうか。

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